勝五郎再生話②─200年前に記録された前生の記憶をもつ少年

勝五郎再生話

生まれ変わりの記録─実在したという証拠

江戸中で噂が広まったため、中野村の領主の多門(おかど)傅八郎が、文政6年4月19日に勝五郎親子から直接話を聞き、御書院番頭佐藤美濃守宛に届書を出しました。
当時(1822年)幽冥界の研究に没頭していた平田篤胤が、生まれ変わった始末を書いた届書の写しを見逃すわけはありませんでした。
篤胤の学舎に勝五郎親子を招き、本人から聞き取りを行ってまとめたのが『勝五郎再生紀聞』。冒頭には、届書の写しがあります。

写真:『仙境異聞 勝五郎再生記聞』の御書院番頭佐藤美濃守宛 多門傅八郎 届書:当協会所蔵の写本『仙境異聞』─勝五郎再生紀聞より

 

海外に紹介され生まれ変わり研究のきっかけに

勝五郎の再生話は、松浦静山の『甲子夜話』、『藤岡屋日記』など、数多くの文人の書物に登場しました。
明治30年に、小泉八雲が随想集『仏の畠の落穂』の中の一遍に「勝五郎の転生」を執筆。
その後、海外に英訳され「勝五郎の転生」話は海外の研究者の目にとまることになります。
なかでも、『前世を記憶する子供たち』(1987)の著者であり、生まれ変わり現象の研究の第一人者とされるヴァージニア大学イアン・スティーヴンソン博士は、小泉八雲が紹介した「勝五郎の転生」話がきっかけで、この研究を始めたといいます。

 

日本心霊科学協会の勝五郎研究グループの活動

勝五郎が生まれて151年後の昭和41年。
一旦、歴史の中に埋もれつつあった勝五郎の再生話は、日本心霊科学協会の会員によって再び調査がはじまりました。
詳しくは 日本心霊科学協会 勝五郎研究グループ をお読みください。

関連項目

勝五郎再生話①
日本心霊科学協会 勝五郎研究グループ

 

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