唯物論者は、現れているものの奥にある心について、全然分っていないようです。
物質が一定の形を保っているのは、その構成分子を一定の形に保たせる心の働き、つまり魂があるからであります。言いかえれば、霊魂の働きがあるからであります。
どんな形のものでも、その形をあらしめている精神力、つまり魂があるのであります。物質もまた、心が結晶して出来たものだ、ということが言えます。
だから、心が思った通り、物質も思っているのであります。大事にする心があれば、物にも、いたむまいとする心があるはずです。
心と体との関係を考えてみれば、どんな心の働きも、肉体に変化を起こさせないことはありません。驚いている顔、怒っている顔、これが皆心の姿ではないでしょうか。
だから年中、にぎにぎしい心でいれば、顔も柔らかい顔になると思います。年中怒っていれば、自然と怒った顔になりますね。
肉体というものは本当に素直なものです。可愛いものです。
(上巻34頁、昭和41年、Copyright © 2004 公益財団法人日本心霊科学協会)